今回はソニーの大三元、小三元ズームレンズについてまとめてみたいと思う。
※絵↑がソニーのレンズじゃなくてすみません。。。
ズームレンズを選ぶときのメタ思考 とソニー大三元・小三元
まずズームレンズを選ぶときには、ズームレンズ単体のみを見て近視眼的な比較や、検討をすることはあまり好ましくない。
ズームレンズは将来の自分の手持ちのレンズラインナップや、
撮りたい画角のバリエーションを考慮して「どのように埋めていくか」「埋めずに済ますか」メタ的、俯瞰的に検討するべきである
この時にまず前提として必要になるのが、大三元、小三元といわれるズームレンズというもにに関するの知識である。
ズームレンズの基本知識
・大三元
各社が出しているF2.8通しレンズで広角(16mm前後)〜望遠(200mm)までをカバーする3本のレンズの組み合わせ
・小三元
各社が出しているF4.0通しレンズで広角(16mm前後)〜望遠(200mm)までをカバーする3本のレンズの組み合わせ
大三元はF2.8 で通しのレンズだ。これさえあればプロもほとんどのシーンに対応できて食っていくことができる。と言われている。
F値は焦点距離と有効口径の比率であり、小さいほうがより光をとりこめるレンズとなる。結果としてボケの表現力が豊かで暗所に強いレンズとなる。
参考 デジカメ比較レビュー http://www.monox.jp/digitalcamera_glossary_english_fti.html
プロフェッショナルを目指す人はまずは大三元レンズを揃えてクオリティを担保し、そこからズームレンズのある焦点距離を単焦点レンズに置き換えていくというのがいわば王道である。
※そもそもF値固定の通しレンズとは
写真は絞りF値、シャッタースピード、ISO感度の3つの値を掛け合わせることで絵作りをおこなっていく、
この場合例えば、ソニーα7のキットズームレンズであるFE 28-70mm F3.5-5.6 OSS SEL2870を使う場合、ズーム中にF値がF3.5からF5.6まで変わる(レンズ内に取り入れる光の量が倍ほどかわって画作りEVも変わる)
オートで撮影する場合、カメラが勝手に設定してくれるのだが、マニュアルでもっと自分の表現力を発揮したり、より撮影状況に合わせたい場合、ズームに合わせてシャッタースピード、ISOを設定し直す必要があるのでめんどくさい。だから、F値固定の通しレンズはプロ、ハイアマチュア向けのレンズなのだ。
ソニーEマウント 大三元レンズ ラインナップ
SONYの大三元レンズはGMasterレンズになる。
【広角域 16-35mm】
・SEL1635GM FE 16-35mm F2.8 GM
【標準域 24-70mm】
・SEL2470GM FE 24-70mm F2.8 GM
・TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD A036 (参考)
【望遠域 70-200mm】
・SEL70200GM FE 70-200mm F2.8 GM
※なお以下価格はソニーの希望小売価格を記載する。
【広角域 16-35mm】SEL1635GM FE 16-35mm F2.8 GM
267,500 円+税
【標準域 24-70mm FE 24-70mm F2.8 GM SEL2470GM】
252,500 円+税 ソニーストア
【標準域 28-75mm TAMRON 28-75mm F/2.8 Di III RXD A036 (参考)】
【望遠域 70-200mm SEL70200GM FE 70-200mm F2.8 GM 】
299,630 円+税 ソニーストア
大三元の特徴は何よりも完全なプロ志向の画質と明るいレンズだ、その一方で大口径のズームレンズなので非常に重くなってしまう。
これをソニーストアで揃えるとざっと80万円ほどの費用がかかる。
仕事遠具として考えた場合これが高いかどうかの議論はおいておいて、一般人に気軽には手に入らない代物だ。
ソニーEマウント 小三元レンズ ラインナップ
一方小三元レンズとは、開放F値をF4.0にし小型軽量化、そして価格をさげたラインナップである。
広角、標準域に選択肢が存在する。
私の周りのソニーαユーザーや話を聞いているかぎりは、広角域に関してはSEL1635ZとSEL1224Gがどちらも人気があり価格含めて甲乙つけがたい。
標準域に関してはSEL2470Zの評判が悪く、完成度が高いと大評判のSEL24105Gを選択する割合が高い。
【広角域】
16-35mm SEL1635Z Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS
12-24mm SEL1224G FE 12-24mm F4 G
【標準域】
24−70mm SEL2470Z Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS
24-105mm SEL24105G FE 24-105mm F4 G OSS
【望遠域 70-200mm】
70-200mm SEL70200G FE 70-200mm F4 G OSS
フルスペックで最高を目指すGMの大三元レンズにくらべて、上記にラインナップしたF4通しのズームレンズはコストダウンや軽量化など多少なりとも「妥協した」要素が絡んでくるので、
レンズ構成や出来栄えにばらつきが生まれ評判のいいレンズ、いまいちなレンズが存在している。
※なお以下価格はソニーの希望小売価格を記載する。
【広角域】16-35mm SEL1635Z Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS
158,000円+税
評判が高い。
【広角域】12-24mm SEL1224G FE 12-24mm F4 G
220,000円+税
こちらも合わせて評判が高い 12mmと超広角が歪がすくなく手に入る。標準域の24mmズームレンズにも繋がりがよい。
写真家の佐藤さん(>>奇怪遺産・佐藤健寿さんのセミナーを聞いてきた)が言っていたが超広角と言われる12mmは一昔まえまではキワモノとしか手に入らなかったようだ。
【標準域】 24−70mm SEL2470Z Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS
115,000円+税
ツァイスのレンズで価格も控えめ、使いやすい画角、コンパクト軽量だが、評判が悪めだ。
実際に私もズームレンズの購入にあたり家電量販店で自分のボディを持っていって試写したが、いまいち納得ができなかった。
【標準域】 24-105mm SEL24105G FE 24-105mm F4 G OSS
165,000円+税
非常に評判の高いレンズ
実際に私も使っている(>>SEL24105G これ一本で本当になんでもできちゃうSONY α7の神ズームレンズ)が、心強い相棒だ。
最初に買う一本目のズームレンズとしてオススメしたい。
【望遠域】70-200mm SEL70200G FE 70-200mm F4 G OSS
158,000円+税
大三元と小三元について 大きな3つの違い
①ボケの表現力
②明るさ ≒暗さ耐性
F2.8 とF4.0であれば1EV(exposure value)の明るさの違いが存在する。(Sonyαでいうと右手の親指のところのノブで露出補正ができる、その1が1EVだ。SonyのEVF(電子ビューファインダー)の利点としてEVを体感的に操作、会得することができるので上達が早い。)
これをISOに換算すると
3200→6400
6400→12800
高感度カメラだが、6400くらいになってくると個人的には厳しい。必要な露出が得られない場合スピードライトで補う必要性がでてくるが、初心者がスピードライトを使いこなすのは激難しい。
※ちなみにスピードライトは>>必要十分な良品が3000円程度で購入できるので早いうちにとりあえず購入して触ってみておくことをオススメする
③大きさ、重量、価格
以上。
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