ソニーα7/α9のフルサイズミラーレス向けのEマウントで今現在入手可能な85mmの単焦点レンズの一覧を作成しました。
使ってみたいレンズの画角が決まっていても、ソニーの純正と他社製がでスペックが異なるものがいくつか存在するためか、どのようなレンズの選択肢があるのか?その全体像についてキレイにまとまっている情報がなく不自由だと思っておりました。
この記事の目的は、「Eマウント85mmには今こんなレンズが展開されているんだ。」と”全体像”を知ってもらうこと。そこから自分にあったレンズ探しの旅にでてもらえれば。この記事が最良のレンズ探し旅の、スタートで配られる地図となれば嬉しいです!
※レンズは一般的なソニーα7ユーザー(一般ユーザー代表として自分自身)である方が選択肢に上げるレンズをセレクトしております。変なレンズは極力とりあげておらず基本的には現行販売されているAF対応レンズを軸にまとめました。MFのみのレンズは記載してます!
85mmの画角 魅力と使い方
85mmは望遠の入り口に位置し中望遠レンズとも呼ばれます。
●特徴
望遠とよばれているレンズの特徴は、そのまま①映る範囲が狭い、②圧縮効果(背景をギュッと被写体に近づける)③被写界深度を浅くボケを多くとることができること。
●使い方、魅力
85mmの画角は「中」望遠レンズとも呼ばれるように、より焦点距離の長い200mmなどの望遠レンズに比べると上記の特徴は緩やかです。また85mmはポートレートレンズとも呼ばれており、これは人物を撮影するときに「被写体の大きさをちょうどいいサイズでフレーミングした際の被写体との物理的距離がコミュニケーションを取りやすい絶妙な距離感覚になる」、「人物の顔の歪みが比較的きれいに描写される」ため重宝されているのが理由です。85mmを初めて覗く方にとってはその画角の狭さにおどろくかもしれません。使い方としてまずは85mmにおける被写体との位置関係を会得するところから始まるかとおもいます。(バストアップだと2~3m、全身だと4〜5mなど)そして次はボケなどを活かして前後方向に要素を配置する(前景↔被写体↔後景)と望遠レンズの楽しさが味わえると思います。85mmは場所や前後要素の関係性を維持しつつ、切り取る楽しみがあるので僕自身はとても好きな画角です。
●Eマウントにおける85mm
選択肢は4本。F1.4とF2.8のレンズが存在。他社製レンズも良い品がありますが、純正レンズの完成度が非常に高くソニーの存在感が大きい。主要な選択肢はSONYのF1.8,F1.4とSIGMAのF1.4の3本。銘レンズ揃いの画角です。その他MFレンズではオールドレンズ、大陸製レンズにて安価な選択肢も存在する。
ソニー | SEL85F18 | FE 85mm F1.8
撒き餌レンズともとれる無印のSEL85F18なのですが、隠れGレンズと称されるほど納得できる写りの逸品です。この価格でこの解像感はやばいですソニーさん。多少ボケはざわつくシーンもありますが、レンズそのものがコンパクト軽量でα7のボディとも手に持ったときのマッチングがよく気軽に持ち出せます。AFも早くて、さらにMF/AFスイッチや、瞳AFを割り当てると便利なフォーカスホールドボタンも装備。すべてがバランスよくまとまりコストパフォーマンスが非常に高いレンズです。まず迷ったらこちらを入手して85mmの画角の使い方に慣れるのが賢いかもしれません。
質量 371 g
絞り羽根枚数 9 枚
最短撮影距離 0.8 m
参考価格 5.2万円〜 ※2019年1月調査
Pick-up 【SEL85F18】ソニーが価格設定ミスった?バランスの良い優良ポートレートレンズのレビュー
ソニー | SEL85F14GM | FE 85mm F1.4 GM
SONY Eマウントの中でも随一を争う神レンズと評されております。解像面のキレからつながる、硬さを感じさせないうっとりするような美しいボケが際立ちます。CP+でモデルさんをこのレンズを使って試写したときに味わった”なんじゃこりゃー”の感覚が離れません。モデルさんのおかげも大きいのでしょうが、これまでで一番女性を美しく撮れたレンズだと思いますね。聞くところによると嘘かほんとかこのレンズはあのLeicaのapo summicron 50mmF2を研究して作られたとか。多少フォーカス音が大きく、そこまで早くない、光芒が気に食わないというレビューもありますが、私自身は今も一番の憧れレンズです。
質量 820 g
絞り羽根枚数 11 枚
参考価格 17.2万円〜 ※2019年1月調査
SIGMA | 85mm F1.4 DG HSM Art
こちらも銘レンズと名高いSIGMAのArtシリーズの85mm。なんと驚きの重さ1,245g。他の85mmレンズを圧倒する重さですね。私も実写したことがありますが、普段重さが約1/3のSEL85F18を使っているせいかバランスが悪く感じてしまうほど重い。シグマのArtレンズがここまで重いのはあらゆる妥協を取り去り、すべて画質へ振り切ってしまっているからだそうです。たしかにここまで造り込んでいるレンズにしてはお値段が破格にお安く感じてしまうのはなにか悪い病気でしょうか?
質量 1,245g
絞り羽根枚数 9 枚
最短撮影距離 0.85 m
防塵防滴仕様
参考価格 10.5万円〜 ※2019年1月調査
カールツァイス | Batis 1.8/85
AFの効く、ZEISSの「Batis」シリーズの85mm F1.8レンズ。こちらもCP+で試写しました。ちょうど85mmが気になっていたので…。こちらは控えめなF1.8ゆえかさほど重くなくボディとのバランスが良く感じました。同じスペックなら価格が半分以下のSEL85F18、同じ値段なら、F1.4のSIGMAがメリットが大きそうなのでZEISSの写りにこだわりのある方向けではないでしょうか。
質量 475 g
最短撮影距離 0.8 m
手ブレ補正機構 あり
その他の選択肢 大陸製レンズ、オールドレンズ
MFであれば現行の大陸製、オールドレンズで安価な選択肢が幾つか存在します。
中一光学 | 単焦点レンズ CREATOR 85mm F2.0
新品で手に入る、安価な85mmレンズ。こちらの135mmをyoutuberのイルコ氏が紹介して有名になりました。
〜2万円代で85mmF2.0レンズを使おうと思うとこちらと、オールドレンズが選択肢となります。マウントアダプターの知識が必要なくそのままEmountで入手が可能です。
中一光学 | 単焦点レンズ SPEEDMASTER 85mm F1.2
中一光学が得意?とする、F1.2という怪物超大口径レンズ。その他35mm/50mmでF0.95の大口径レンズがあります。
Jupiter-9 85mm F2.0
ロシア製のオールドレンズ。オールドレンズの描写がOK、もしくは安価に85mmの大口径ボケを味わいたいなら使ってみても良いかもしれない。私は一番最初にこのレンズを使い85mmの面白さを知った。ソニーで使うにはマウントアダプターが必要となります。
Pick-up ジュピターjupiter9 85mm/F2.0 まるでガラス瓶を覗き込むような描写の安価ポートレート向けオールドレンズ

以上。
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