5月のある澄んだ夜に100パーセントのレンズフードに出会うことについて

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ー都内某所

やぁまたせたね。

僕は仕事を終え、急ぎ足に待ち合わせのレストランに向かった。

 

そこにはSEL55F18Zがいた。いつもと違ってどこか寂しそうだった。

 

どうしたんだい

今日は見違えるように美しくみえるよ。

 

ーバカね。オシャレをしてきたのよ。

と彼女はいった。

 

 

僕は彼女に言われてはじめて、レンズフードが鉄製の「NinoLite 広角 レンズ フード 49mm ねじ込み式 カメラ レンズ 保護 フレアやゴーストを防ぐメタルLens Hood」に変わっていることに気づいた。

 

あらためて、SEL55F18Zを見つめてみる。とても美しく、そして力強く見えた。

 

この前(※)は彼女の事を「寸胴だ。」なんていってしまったこと心の中で後悔した。

【SEL55F18Z】SONY α7の真価を発揮する高画質×コンパクトレンズ!【レビュー】

 

僕は彼女のことが好きだった。

 

一緒に世界中のいろんな場所に行った、たくさんの風景を見た。美しい景色だった。

弾けるような美しい景色を目の前にしても、どこか寂しくて澄んだ描写ををする。そんな彼女のことを僕はとても好きだった。

 

 

でも、たしかに彼女にはどこか田舎臭ささがあったのだ。

 

カール・ツアイスという良家出身、

ツァイスならではの高いコントラストと圧倒的な解像力もち、

レンズ表面の反射を抑える「T*(ティースター)コーティング」と内面反射を低減する最新の設計技術により、ハイライトから漆黒までの微妙なコントラストを再現。

「ゾナー」の名にふさわしい大口径F1.8の絞りにより、フルサイズならではのぼけ味を生かした望遠風の撮影や、レンズを絞り被写界深度を深くして、遠近被写体を生かした広角風の撮影など、多彩な表現が可能。

それでいて防塵、防水にまで配慮された設計だ。

※ソニー公式HPより

 

完璧なまでの経歴とスペック。でもなぜか垢抜けない。

おそらくレンズフードを付けたときのあの”ズドン”という、あまりにどんくさいルックスのせいだった。

 

 

最近は、ロシアから来た”ユピテル”という名前の、あまりにセクシーなボディの名前のお姉さんにばかりに夢中になっていた。

 

 


 

 

 

ひさしぶりに一緒に歩こう。と、ぼくは彼女を散歩にさそった。

TOKYOの夜風が「NinoLite 広角 レンズ フード 49mm ねじ込み式 カメラ レンズ 保護 フレアやゴーストを防ぐメタルLens Hood」を撫で、まるで風鈴のような涼しげな音を立てて笑った。

解放F値1.8を持つ明るい彼女の、芸術的で魅力的なシルエットが、夜景に浮かび上がっては消えた。

 

 

彼女の最短撮影距離の0.5m/1.64ftまで身体を寄せる。

 

 

 

 

これ以上寄ることは出来なかった。「寄れない」寂しさ。

壊れるほど愛しても最短撮影距離の1/3も近づくことが出来ない。

 

レンズ設計にはきっと僕のしらない大人の問題があるのだろう。

 

 

心なしかSEL55F18Zの瞳がうるんで見えた。

僕は前を向き、彼女の筐体を優しく、そして確かに握りしめた。

 

〜fin〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

>>NinoLite 広角 レンズ フード 49mm ねじ込み式 カメラ レンズ 保護 フレアやゴーストを防ぐメタルLens Hood(Amazon)

 

 

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