SHU「やあ 遅いじゃないか」
はち君「ご、ごめんなさい!迷って遅れてしまいました」
SHU「いやいや冗談だよ。笑 それにしても久しぶりだね。」
はち君「ですね。もう会ってもらえないかと思ってました。僕の第一印象最悪だと思ってたので(笑)」
7月某日 東京都町田市。とある居酒屋で僕とハチくんは会合した。
彼の言う通り私と彼のファーストコンタクトはなかなかインパクトのあるものだったのだ。
それは、5月の爽やかな或る日。私は神奈川県の猿ヶ島というオフロードの聖地で普段のようにバイクの練習をしていた。
次は上流コースへ行こうと玉砂利の道を気持ちよく5足パーシャルでぶりぶり走っていた。ほんのすこしの加速感へ身体を傾けるのが心地よい。今日は良い日だ。
ふと目の前に転倒しているライダーがいた。無視しよう。だが様子がおかしい近づいてみるとまるで野に放たれたばかりの子鹿のようなオフローダーが座り込んでいた。
“(こんな清々しい日にこんな所に座りこんで)何してるの?”
「バイクが起こせなくなってしまったんです。」
彼の3m先に真っ赤なCRFが首をもたげ横たわっていた。
バイクの起こし方を簡単に伝えながらCRLを立たせてやる。
彼と少し話をしてみると、猿ヶ島に来るのは初めてなのでいろいろ教えてほしい。と言われ(僕はとても忙しいけど)まぁ少しなら。と快諾した。
「ありがとう御座います!!!財布を置いているのですぐ取ってきます!」
”OK”
「さ、財布がありません。涙」
“え、どこに有るの?”
「このあたりのどこかにおきました…」
僕はさっと周りを見渡した。
相模川が形ずくった中洲の平原が広がっている。5月の太陽を受けた水々しい草と真っ黄色の大根草が眩しく風に揺れていた。
僕はその後、彼の財布を1時間半、探す羽目になってしまった。
君はもしかして…
・初めて猿ヶ島に来てバイクを起こせないところで出くわす
・空気圧2.0
・突然藪に突っ込んで身動き取れなくなる
・なぜかだだっ広い草原に財布もろもろを放置し、見つからなくなって1.5時間一緒にさがした青年かな? https://t.co/HcTiI9cMRO— shu (@from_exp) 2017年5月14日
途中でめんどくさくなり抜け出すこともできたが、
彼の爽やかな厚かましさと、まだ19歳という彼がなぜオフロードに興味を持ったか。
自分が彼の立場だったら、オフローダーとしてどうしてほしかっただろうと考えた。
家に帰ると今度御礼をしたいとDMをもらった。
SHU(以下S):本当にひさしぶりだね!乾杯しようか。あ、まだお酒だめか。
はち君(以下ハ):実はついこないだ20歳になりました!
S:あ、20歳になったんだ!ならビールにしよう!10代はホントに貴重だよ〜20代へようこそ!乾杯!
「今日は19歳の子とご飯きているんだが、もはや何を話せばいいかわからない。妹よりもっと年下…。」なぁんてツイートしたらどれだけのおっさんを釣り上げられるか分からないからね(笑)10代は貴重だ。
S:で、すっごい気になってるけど、なんでオフロードバイクなんかに興味もったの!?普通19歳、あ20歳といえば女の子にしか興味ない年頃でしょ?というかまだ童貞でしょ?(…ワクワク)
は:実は僕 沖縄県出身で名字は○○といいます(別に沖縄っぽくない)
高校の時に、マウンテンバイクに興味があって自転車部に入ってました。
山や大自然を颯爽と駆け下りるのに憧れていたんです。
S:お〜!ダウンヒルといって、あの山をマウンテンバイクで下るやつね!カッコイイ!
は:そうです!でもマウンテンバイクできると思ってたら、ロードバイクしかやらせてもらえませんでした。一応センスがあったので主将やってました。
S:ンンww?(笑)
(聞くとどうやら、高体連が認めた競技しか部活として扱えないという複雑な理由があるようだ。)
は:実は部活は自分の代で立ち上げたんですが、翌年にガチ系の経験者がたくさん入ってきて僕はスタメン外れました。そのあとはマネジメントに徹し部活として結果を残し引退しました。
S:(若干20でマネジメントを語りよるか…こいつやりおる。)
なるほど。で、引退したあとに興味があったマウンテンバイクとかオフロードバイクみたいなのにやっと取り組めたということだね?
初めてのバイクとか、車歴みたいなの教えてよ。あのボロボロのCRFは初バイクじゃないでしょ??
は:はじめは個人売買でKDX125SRを2万円で買いました。15km先の人から不動車を買って押して帰りました。
家に帰ると親にむちゃくちゃ怒られました。そりゃそうです。免許も持っていませんでしたし。。。
S:え!しんじらんねぇ。それでそれで?(興味津津)
は:親に「そんな汚いバイク捨ててきなさい。どうせすぐ世話もしなくなって飽きるんですから!そもそも免許無いでしょ貴方!」
といわれたのですが僕は諦めきれなくて
「僕は毎日整備もしてしっかり面倒も見るし、ツーリングにも連れていく。だからこのバイクを直せたら免許とっていいしょ。お願い!」といってバイクをしっかり治すことの交換条件で親に認めてもらいました。
S:(ん、交換条件?)おお〜いい話だ。君は今は某○○社で整備関係のお仕事をしているんだよね。ということはばっちり直しちゃってツーリングを楽しんだわけだ!
は:はい。なんとかヤフオクを駆使してパーツを集めて直したんですけど、やっぱり調子が悪くて友達に1000円で売りました。
S:1000円て(笑)遊戯王カードじゃないだから(笑)そのあとは?
は:KLX250SR(戦う4stと呼ばれるバイクでキック。めちゃくちゃ始動性が悪い)を購入して上京時に沖縄から東京を目指していたんですが、岡山で不動になり現地の業者に引き取ってもらいました。その後はCRL250Lを新車で30万円で買いました。
S:なかなか最初から過激なバイク人生だね。ちょっとまって!あのボロボロのCRL新車で買ったの!?ってか30万円て!?ありえん安みが尊くね!?!?
は:はい。○ーメ○ィ○(某バイクショップ)で年末在庫セールで安くなっててコレ絶対ありえんでしょ。ほんとに買えるか試して見ようと思うと買えちゃいましたw
S:あー○ーメ○ィ○ね(笑)なんとなく分かる。それで猿ヶ島に来て練習してるのね。どんなところで情報を集めたりしてるの?困りごととかは?
は:ネットで検索してます。困りごとは周りにオフロードに興味がある若者がいなくて、さみしい。ひとりで練習するのが怖かったり、オフロードの上手くなり方も装備もほとんど分からないことです。
S:なるほど。。。切実だね。でもその気持ちはすごいよく分かるよ。自分も昔そうだったからね。
じつはぼくは見ての通り日本という国家の未来のためのとても重要な仕事をしているんだけど、とっても忙しい日々に時間をみつけて
From Experience(https://from-exp.com)という「オフロード × 旅で見つける。あなたの東京モテモテライフスタイル」という総合情報webサイトを運営していたりするよ。バイクの事もたまに書いてるからぜひチェックしてね。
は:ブログ宣伝はいいです。Sさんは旅も好きなんですよね?
実は僕も旅に関心あるので聞かせてもらえますか?
私は
・南海に住む巨大な金魚と戦った時の話。てっきり大陸だと思って上陸した場所が金魚のフンだった時の驚き。
・7つの海をわたって巨人の国のブロブディンナグを訪れた時、巨人の方から見た夕日の美しさ。
・シルクロードを抜け巨大な浮遊島であるラピュタにのりこみ誤って滅びの言葉を唱えてしまったらフハハハと笑うおっさんに追いかけられた。
そんな遥か昔に経験した、いまとなっては酒のつまみにもならないような話をした。いつもこの話を女の子とするとだんだんとうつ向き加減になり、ごめんなさい。と帰宅されてしまう。しかし…
彼の目は輝いていった。
そう彼には勇壮たる旅人としての素質があるようだ。
S:(その目の輝きは…)君なんで旅とか海外に興味あるの?
は:実はぼくは台湾に短期留学してたことがあったり、タイに出張にいったこともあって関心があります。もともとは深夜特急という小説を読んだことがきっかけかもしれません。この前のGWは四国キャンプツーリングにいったり多分好奇心が旺盛なんだと思います。実は次のお盆にバックパッカースタイルで海外行きたいとおもっているんです。Sさんのオススメありますか?
S:なるほど。(なんとなく自分の昔ににている笑)
深夜特急!!!やっぱりあの本クソ面白いもんね〜笑 あれは読んじゃ駄目だよ〜笑
基本的に初めてバックパッカー行く人にオススメするのはタイかベトナム、治安はいいし異国情緒があって面白いし飯はうまいからね。でも君はもう行ったこと有るみたいだし、、、ずばり「インド」だね!この国は全てが日本と違っている。あの国には混沌(カオス)があるんだ。
あの三島由紀夫も「人
は:湧いてきましたw どこがオススメですか?
S:インドらしい体験をするならニューデリから入ってバラナシ、アグラあたりをなめる三角ルートという有名なルートがあるよ。是非ガンジス川のあるバラナシに行ってほしい。僕はこの街での体験を忘れることができないし、今でも地球で最も好きな場所の一つだ。でも今は雨季だね。もう一つオススメがインド北部にある中国チベット自治区に近いラダック。ここは中心都市が標高が3,000mに位置し5,500mの峠を超えた先に神秘の湖パンゴンツォ(君に伝えたい、僕がみた世界の青)があるんだ。
バイクのり、いや。バイクを降りてしまった人にほんとにオススメだ。
一日2500円ほど?でロイヤルエンフィールドを借りてフラットダートを走りパンゴンツォを目指せばいい。人生最高のツーリングアクティビティが君をまっている。高山病にはマジで気をつけてね。
は:はい!インド興味湧いてきました。ありがとうございます。
S:いえいえ。僕はちょうど君の年くらいから旅を始めたんだ。一番最初はバイクで日本一周。そこから僕の旅は始まった。今度は、はち君の旅がどうだったかについてもまた聞かせてね。
は:またお願いします。いつにしましょう?たしかSHUさん8月から出張行かれるっていってましたよね?
S:10月ごろ帰国予定だ。日本を出てみて感じるのは飯の旨さ(笑)
もちろん日本の行き詰まり感、どうしようもなさ。でもそれよりももっともっと美しさがこの国にあると思う。
は:じゃあ次は、日本の秋の味覚を楽しみに…?
若干20歳、好奇心と行動力にあふれるはち君が、
これからどんな景色をみていくのか僕は楽しみでたまらない。
・オフロードバイクに乗っている方
・猿ヶ島通ってる方
・旅の先輩諸君
若さ若さあふれるはち君↓↓をフォローして、
彼のバクハツ的なパワーを吸い取ってしまおう!!!
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なんとカメラもやっているようで写真を取ってくれるみたいだ!
では。
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