いま現在、市販されているオフロードヘルメットで2強は問答無用で以下の2種類である。
SHOEI VFX-W
先日SHOEIの新型オフロードヘルメットが発表された。
そろそろ新型が出るのではないかな?と思っていた矢先の発表であった。その新型”VFX-WR”は私の想像を遥かに超えたもので有った。
この記事(オフロード初心者へBESTな装備チョイスを伝えたい。) でも言及したように、数年前まではVFX-Wの一強でありここ1年半ほどでV-CROSS4を使っている人が増えた印象だ。言い方を変えると、V-CROSS4の発売によってアライはシェアを多少盛り返してきたタイミングだ。といえよう。これは第一線で毎週走り込みレースに参戦していたライダーとしての感覚だ。
私は、今回のVFX-WRの発表(欧州での発売は2018年3月)によって更にSHOEIはシェアを伸ばすと予想する。というよりもVFX-W時代のシェアを更に超えてほとんど独占状態となるだろう。もちろんどちらも品質に関して言えば問答無用に一級品である。しかし圧倒的なまでに、オフロードのヘルメットに関しては完全にSHOEIが完全に一歩先へ進んだと感じる。
今回はオフロードヘルメットのチョイスでアライV-CROSS4かショウエイVFX-W/VFX-WRに迷ったらVFXシリーズを選ぶ理由について私見たっぷりにお伝えしたい。
オフロードヘルメットに関しては完全にSHOEIが一歩先行ったと感じる。
トップの某A社は変なこだわりが強く面白みチャレンジを感じない。古風な日本企業臭さがある
一方、SHOEIはチャレンジャーゆえかプロダクトそのものがどこか楽しい。完全に海外でも通用するデザイン。あっぱれ!!!— shu (@from_exp) 2017年9月22日
過剰なまで安全性に固守するアライ、楽しさを追いかけるショーエイ
ヘルメットブランドとして王者たるアライ社。アライは問答無用のNo1トップブランドである。その安全性に対するこだわりは凄まじい。とくにアピールされているのが、衝撃をかわす、受け流すための”75R”という製品のコンセプト/アイデンティティを提唱している。
衝撃は、出来る限りかわす。そして、かわし切れなかった分を吸収する。ヘルメットが頭を守る上での基本はこれ、とアライは考えます。
だから、アライのすべてのモデルは“衝撃をかわす性能”を考え、規格による頭部保護の範囲において、丸い滑らかな75R以上の球面の連続したフォルム※、そして強固なシェルを固守します。
<R75>、アライが提唱する大切な安全へのこだわりです。
この文言を見るたびに、なぜかスッ…っと冷めてしまう自分がいた。
この胸のひっかかりの正体を僕は2chのコピペに見出す
「高菜、食べてしまったんですか!!!!????」
多分、僕の口の周りに微妙に唐辛子の味噌がついていたのだろう。
はい、食べました。美味しかったです。と答えた。
すると、「うちの店は初めてですか?(答える間もなく)何故高菜を食べたんですか?
スープを飲む前に何故高菜を食べたのですか? ルールがあるじゃないですか。
まずスープをというルールがあるじゃないですか!」
と18センチのまま一気にかましながら、持ってきたラーメンを手放さずにこう言った。「これをお出しすることは出来ません。マナーに反する人はお帰りください」
唖然とした。「だってここに高菜が置いてあるから、食べちゃいけないなんて書いてないから食べました。
じゃあ、今から水を飲みまくりますよ。で、口の中を洗いますよ。
それでも駄目なんですか?」と訊ねたら、また同じことを言われた。
長男を見たら、長男は「あちゃー」という顔で奥でもじもじしている。
そっか、わかった。次は旦那さんだ。3秒ほど無表情で見詰めたら、反応があった。
「お客さんは酒を呑みますか? 利き酒って知ってますか?
利き酒をする前に高菜を食べますか? そういうことです。そんな神経の人に食べてもらっては困るのです」
ここでまた奥さんがかまし始める。
「うちは看板も出さずに必死にやっているのですよ。スープを認めてくれないなら、やっていけないんですよ。
唐辛子が口の中に入っていたらまともにスープを味わってもらえないじゃないですか?
そんな人にスープを呑んで味を判断されたら、もう終わりなんですよ、はぁーはぁーはぁっ」(2chのどこかより引用)
アライは、ヘルメットの本質を見失わず、プロテクションを第一に考えます。それに影響を及ぼす流行のフォルムや装置は受け入れない。決してブレずに貫き通します。アライは、プロテクションの進化を追い続けます。 pic.twitter.com/wEfne9vx5Q
— アライヘルメット Arai Helmet (@araihelmetjapan) 2017年9月11日
…安全なのは当たり前ではないか?
アライのヘルメットを言葉で表すならば、
安全第一、理想的、盲目的、優等生的、完璧。言っていることは100%正しく、もう反論の余地もない。
(…So what?だからなに?)
なんでヘルメットにかぶる楽しさや、を求めては駄目なんだ?
少なくとも僕の考え方、バイクに乗る理由にそぐわない。
僕達はオフロードバイクに楽しさをもとめている。
僕達は、いや少なくとも僕は頭で考えていない。もっと直感を信じている。さらに言うならば感性と反射のスポーツとも言えるモトクロス、エンデューロでは僕は直感こそを信じたい。
一方ショウエイを言葉で表すならば、
創造的、暴力的、躍動的、感動的、本能的、冒険的、芸術的。
当社の社員は自主性と創意工夫を重んじた世界一楽しい会社の実現を目標としております。これからも企業哲学である「Quality & Value」を追求し、「安全性・快適性・ファッション性」の三位一体で使用者の役に立ち、社会に貢献する…
SHOEI社 社長のご挨拶より http://jp.shoei.com/about/ja/message.html
10年後のヘルメットを想像してみよう。
アライはおそらく安全性を追求し続け、今のままであろう。
ショウエイはもしかしたらウブンツのOSが乗った超小型コンピュータが搭載されIoTで加速度センサーでスマホで今日のライディングログが確認できるようになっていてもおかしくない。
楽しさを追求する、チャレンジャーだからだ。
オフロードバイクというスポーツの本質と戦装具
カッコイイもの、速いものは「尖って」いる。
オフロードバイクもそうだ。特に昨今のオフロードバイクのデザインは直線、鋭角をあえて強調するデザインが好まれている。フロントフェンダーはひとつにしても昔のバイクは先端がU字であったが今はV字である。
安全性、受け流すことを第一とし、丸さを追求されたヘルメットは自己矛盾をはらんでいる。
プロダクトとしてのイデオロギーとデザインに完全なる矛盾を内包してしまっている。スピードは危なく、尖っているからだ。とくにバイクにまたがったときにその矛盾はライダーとバイクつまりエンデューロのデザインの総和の違和感として現れ、感じる。
「ちょっとまて車のヘルメットは丸いではないか」
鋭い考察だ。僕はここにバイクのひとつの本質を見ている。
車はウテルス(子宮)的な存在であり、バイクはファルス(男根)的存在である。つまりライダー自身がエクステリアであるのだ。
バイクの本質は反骨だ。
環境問題が叫ばれ、欧州各国はガソリンとディーゼルのみで走る車の販売を将来的に禁止し、中国も国策としてEV化を推進。その流れによって日本の自動車メーカーはIT企業の下請けにしてしまうのではないかとさえと言われいる激動の時代、そんな時代の空気をキャブレターで吸い、燃えたオイルと共に吐き出し爆音を撒き散らす。こんなものありえない。
だからこそ、楽しい。
なぜ戦国武将の兜はあんなに個性的なのだろう…?あの形にはどんな思いが託されているんだ…?
ヘルメットは安全が第一だなんて誰がきめた?
ヘルメットは丸くなきゃならないなんて誰がきめた?
ぼくは世の中のくだらない仕組みや思い込みなんて、本気でぶち壊したいと思っている人間だ。
こうあるべきだ。いやこうでなければいけない。という社会が作り上げた理想的で崇高、否定のしようが無い考えをまるで当然かのごとくに押し付ける言葉には肝の冷え込むような拒絶反応を示す。
安全は大事だ。
だが、どのような気持ちを持ってヘルメットをかぶり、走るか。その思いの方がもっと大切だ。
若者よ。ショウエイを選ぼう。ショウエイこそチャレンジャーである僕らにふさわしい。
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