誤ってCAさんのおっぱいを揉んでしまったら話がはずんだ話

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こんにちは。

先日飛行機に乗っているととても面白い体験をした。

僕はルーマニアの首都ブカレストに滞在しており、次なる目的地へ向けて移動するためアンリ・コアンダ国際空港に居た。

フライトの2時間前に到着しゲートに到着、Wifiを求めてゲート横のILLY cafeに吸い込まれ、軽く電話とメールで仕事をさくっと進める(お、ビジネスマンっぽい)

どうやらボーディングは定刻より遅れているようで、PCを閉じILLY cafeを出てゲートの横の席にふぅっと腰掛けた。(お、なんかできるビジネスマンっぽいぞ!)

横にはパツキンで派手目なお姉さんが座っていた。真剣に携帯を眺めこんでいた。まるでILLY Cafeに並んでいるスイーツのような甘い香水の匂いがすごい。(ニッキー・ミナージュをちょっと清楚にした感じだ、抜群に美しい)
僕のフライトの目的地は中東の近未来都市ドバイなので、あぁやっぱりドバイ向けフライトにはこんな人が乗るんだなと納得した。

やっとボーディングが始まり、ゲートを抜けスタスタと自分のシート(通路側)に座る。

男にとって飛行機のボーディングとは、どんなカワイイ人が隣になるのだろう。もしかしたらふとステキな出会いが生まれるかもしれない!と胸を膨らませ、そのどこまでも風船のように膨らんでしまったファンシーな理想と、たいていの場合おっさんが隣に来るという無残な現実のギャップに落胆と苦しみを覚える一種の手慣れた儀式みたいなモノなのである。

さっきのニッキーが私の隣でふと止った。

(まさか。)

“that is my sheet…”

(マジカ)

僕はこの時無心だ。

彼女は自分のキャリーバッグをバッゲージへ詰め込もうと持ち上げる

無心だ。というよりも正確には
・初めて美女が自分の隣に来る
・こんなコトがあるのか?
・でも待て、ニッキー・ミナージュだぞ、絶対何もおきない。
・というよりむしろ全くタイプじゃない。
・キレイ?だけど全然違う。
・どちらかというと自分は黒髪でもっと清楚な人がタイプだ。
・というか今、重そうな荷物をあげようとしている…。
・念のため手伝って株を上げておくべきか?
・いやいや紳士たるもの、男なら普通にそのくらいするものだ。

ということを、糞真面目な顔をして頭の中で高速で処理した。

ーコンマ1秒ー

私の頭のCPUは高速で回転していたが、メモリに大量の情報が流れこみ処理落ちが始まる。思考、デジタルといった論理のハシゴから足を踏み違えた先の真っ白なデバックゾーンに陥る。

ーコンマ1秒ー

彼女のキャリーバックがズゴッとバッゲージからずり落ち、通路側シートの僕の頭上に降りかかる。ワッ!

ー時が止まったー  オラオラオラオラオラオラオラオラ

僕の手ははまるで境地に達した武道の達人が目すら閉じたまま真剣白羽取りをするかのように、静止した空間の中を音もなくキャリーケースへ伸びた。

ザ・ワールド!
ー時は動き出すー

自分の意識を超越し虚無から伸びた私の手のひらは、がっちりとスーツケース、そして彼女の胸を掴んでいた。

ー僕は意識を取り戻しかけていたー

僕の無我の境地に一つの光が投げ込まれた。
まるで修行僧がある日突然に宇宙の真理に目覚めるように、

僕は気づいた。

「おっぱいはやわらかい」ということに。

 


 

ブカレスト アンリ・コアンダ国際空港を飛び立ち一時間がたったであろうか。

離陸時に起きたことについて僕は紳士的に謝罪を述べたし、また彼女ももちろんそれが突発的かつ事故的に起こったことだとして特に非難はしなかった。 1〜2回言葉のやり取りをし、少し気まずいまま3列シートの窓際と通路側にお互い腰掛けていた。間には旅客はいない。やけに真ん中のシートが広く感じる。

機内食が提供された。彼女は機内食をさくっと片付け、シーバスリーガルというウイスキーの小瓶とペプシダイエットを注文し、間の席のテーブルにおいてウイスキーコークを作って美味しそうに飲んでいた。

食後、僕はDUO3.0という英語学習参考書で例文を150ほど暗読した。

機内の照明が落ち、まぶたが地球の中心方向に引き寄せられるのを感じる、手先からずり落ちそうになるDUOを真ん中のシートに置いた。
うとうと、うとうと…英語の例文がこだまする。

機内が揺れる。心地よい。

飛行機の揺れはどこか睡魔を誘う。

機内が揺れた。冷たい(アレッ?)

彼女のウイスキー・コークはテーブルからシートへダイブし僕のDUOをビショビショにしていた。

彼女はパッと目を覚まし物凄い勢いを謝ってきた。
中身入れたままにしたらそりゃこうなるでしょと。僕は正直腹がたった。なぜならこの本は大学受験、つまり高校生のときから人生を共にしている本だからだ。

ただ、ナプキンで急いで吹き上げるとそんなにダメージがないということが分かった。

ふと、黒い目をした東洋人の青年と、青い目をした欧州の女性の間に会話がうまれ流れ出す。

僕はこの女性を何かのモデルさんだと断定していた。南国のビーチでピンク色の水着の自撮り写真をインスタグラムにアップしているといそうな雰囲気そのままだからだ。

話をしていくと、彼女がかなりおしゃべりであるということ、またエミレーツ航空のキャビンクルーで休暇を故郷のブカレストで過ごしまた拠点のドバイにむかっているということが分かった。

そこから2〜3時間ほどほとんどノンストップで話をした。

ものすごいたくさんのことが話題になったし、いろんなコトを教えて貰った。
まるで自分のコミュニケーション能力が上がったと錯覚してしまうように彼女の話題の紡ぎ方、間のとり方は洗練されていた。
・6ヶ国語喋れる
・年齢はおしえない。
・CAは仕事ではなくライフスタイル
・サウジアラビアの王族のプライベートジェットを担当している
・一ヶ月ぶっ続けで勤務し一ヶ月連続で休暇
・ただ家族や私生活が犠牲になる(いつか仕事/家族のチョイスに迫られるわ)
・会社の統計的に日本人旅客者は最も教育され平和的な旅行者
・日本人へのサービスが一番むずかしい
箸の置き方、ものの渡し方、特に味噌汁が意味不明
・泊まるホテルは五つ星じゃないとだめという決まりがある
・エミレーツは日本人の従業員が2番目に多い
・人生で、旅客としてフライトしている時間が一番つまらない
・だからお酒を飲むの。(普段はのまないけど)
・外の地形を見て自分がどこを飛んでいるか当てられる。(実際当てた)
・世界各国でオーガニックな本当によいモノを探している
・将来自分でオーガニックなコスメのお店を開くから
そういって自分で作ったというハンドクリームを塗ってくれた。

特にカタール断交についての彼女の解説はどんな日本語のwebページよりも分かり易かった。
カタールがアラブ諸国から国交断交される理由は大きく3つあり

①数年前、カタールの王族がイランに狩に出かけた時に、ISに拿捕。
3兆円?を保釈金として払った。これは直接的にテロの支援金としてアラブ諸国から認識された。
②カタールは国民の平均年収が世界1になるほど、世界最大のガス算出国である。その権益は海域を隣接するイランと二分するという協定を結んでおり、テロの拠点であるイランに大量のお金が流れている。

③アルカイダに大量のお金を送金している
US/欧州に対し世界的に地位をあげる手段として、国際的なネットワークのアルカイダへ送金している。

 

なぜこれほど詳しいか聞いてみると彼女は
父が昔、シークレットサービスだったの。と言った。

・シークレットサービスになるとまず世界の政治的、軍事的、地政学的、宗教的に重要な場所全てに実際に赴き体感を得る。
・その訓練、ある種の旅が終わると部屋に地図を広げ国としての戦略を考える
・父は彼女をシークレットサービスになるように期待していた。
・しかし彼女は別の道へすすんだ。
・世界を見たいという思いは有った。
・今は少し後悔している。

彼女との話の中で最も印象的だった言葉は

“1番の本は旅をして目で見て触ることだわ、何千冊の本を読もうとも、その場を訪れ、目で見て、触ったことには敵いっこない”

英語でいうともっと詩的なフレーズだったが、僕にはその美しさを日本語で再現する力はない。
これは彼女の母が彼女に話をした言葉のようだ。

僕は本当にそうだと感じた。
なぜなら、実際にリアルで彼女と話をして聞いて教えてもらったことは、どんな本を読むことよりも強烈で忘れることができないだろうから。

 

飛行機はドバイ国際空港に向け高度を下げ出した。
シートベルト着用サインが消え、ブカレストで僕の頭上に降り掛かってきたスーツケースをおろしてやる。
異常に重い。

実家でとれたチェリーをパンパンに詰め込んでいるの。などとしょうもない話をしながら歩いた。

入国審査場についた。
僕は長蛇の列、彼女はドバイのVISAが有るのでガラガラの別レーンだ。

“ここでお別れね。次日本に行ったら連絡するわ”

最後に教えてよ、結局何歳なの?

“貴方の5歳うえよ”

同い年かと思っていたよ。

彼女はくすりと笑った。

僕は”お世辞だけどね”と英語で言ったけど、彼女は理解してくれなかった。

握手をして別れた。
入国審査のゲートを眺める。いろんな髪色、肌、服装の人間が並んでいた。

やれやれ。僕はもっと遠くまで旅を続けないとと駄目そうだ。DUOと一緒に

 

(このお話がフライトで出会った彼女に見つかりグーグル翻訳されドン引きされないコトを願うばかりである。)

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