猿ヶ島よ、永遠に。2017年新春レース、スーパーライディングにて

Pocket

1月8日 神奈川県 相模原市と厚木市の間を流れる相模川。

その河川敷の猿ヶ島で開催されたチャリティスーパーライディングというレースに参加してきた。


100人以上参加していたのではなかろうか、ご出身の某トップライダーがマーシャル(!)

と言っても私は、
3日に中国昆明空港にて極寒の夜を過ごしたあたりからお腹の体調が悪すぎて、泣く泣く欠場であった。

 

折角カメラも手にしたことだし、エントラントの皆さんの写真でも撮ろうと思いたち、初めて選手という立場ではなく野良カメラマンとして参加した。

 

ここには、どんなレース会場にもない、最高にゆるい雰囲気が流れている。

ここは僕たちのホーム:オフロードライダーとして戻ることのできる場所なんだ。ということを自覚する。

 

いまや河川敷という場所でレースができるところなど存在しないはずです。

 

この場所が特別な事情の上に存在する場所だということはわかっている。でも僕たちの頭から自分の遊び場が無くなるのではないか。という恐怖心が消えることはない。

 

この場所は関東唯一、いや日本で唯一、奇跡のオアシスだろう。

 

消し去るのはいつも一瞬だが、守り続けていくのはどれ程の苦悩、力を必要とするのかわからない。

 

そんな場所にこれだけ多くの人があつまっている!

 

その光景を僕はとても嬉しく感じ、そしてこの“猿ヶ島”という場所を心から誇らしく感じました。

 

 

僕たちは自然の中で遊んでいる

 

私は、これまで川といってもほぼ源流のような場所の方に住む人間でした。

 

ですので河川敷という単語のイメージは全くなかったのですが、自分の練習ノートに記録があるだけでも100回以上この場所に来てる、いまではなんとなく、この単語の意味をわかっている。というよりも考える時間を少し多く持つことが出来た気がします。

 

川は地球に刻まれたものなんです。高きから低きに流れる、圧倒的な力
僕たちは他でもない、川という大自然の力の中で遊んでいるんですね。

 

そんなところで練習しても仕方がない、と言われたこともあります。

MXコースのように変化、刺激がなければ面白くないだろう。と。

 

でも私はこの場所が好きなのです。

 

こんな荒涼とした土地にも、

走っている人、地形、空気、温度、何一つ同じ瞬間はありません。
冬、

キリリとした空気、少し長めに暖気をし寒さに凍えながらうっすらと立ち上る排気を眺めます。遠くでは4stの乾いた排気音が聞こえます。

春、
水かさが増し初めシーズン前に多くのライダーが練習に集まります。

雨が降り流され、その度に地形はうねるように変化を続けていきます。

夏、
増え続けた河の水は、とうとう河川敷へ流れこみ、先週まで走っていたのに!そこにはいつの間にか小川が生まれています。

突き刺す日差し、のうだるような暑さ、眩しいまでの緑が溢れています。

秋、

日が短くなり始め、どこか悲しい夕焼けが河川敷に差し込み、ススキの草原が黄金に染まります。見上げる空はどこまでも高く、ラジコンの飛行機がいつもより心なしか遠くに消えていきます

 

ここにも、しっかりとた四季、ゆったりとした美しさが存在するのです。

 

そして、毎年毎年、
たくさんの人がこの地をはしり、また去っていきます。

寂しさ。

というものも、あるかもしれません。ただこの川の流れをみていると、
まぁそうだよな、 と不思議と納得感があるのです。

 

僕たちの物語

 

相模川は源流を山中湖とし、山梨、神奈川を流れ相模湾に注ぎます。

 

千と千尋の神隠しという物語は 荻野千尋という少女とコハク川の出会いが一つのテーマとして描かれる物語です。

 

一体幾千の人が、幾万の動物、植物がこの相模川というひとつの流れに関わっているのでしょうか。

そんなたくさんの関わりうちの一つの舞台として、猿ヶ島という場所があり、そこに走るたくさんの人々の思いが1年のうちのたった1日に集結し一つのパワーとなり、この素晴らしいレースという私たちの物語が出来上がったのです。

大きなお金が、動いたのではないのです。

みんなの気持ちが、この日に集まったのだと思います。

来世のためにこのかけがえのない遊び場を残そう。というのは大袈裟かもしれません。
来年またこの素晴らしいスーパーライディングを、ここを走る人たちと迎えられるように。
その願いを胸に、今年も走り続けていこうと思います。

 

 

//shu

(運営、スタッフの皆様、マーシャルの方々、エントラントの方々、本当にありがとうございました。)
Pocket